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矯正歯科の詐欺的事件について
今回「矯正歯科の詐欺的事件」の被害に遭われた方々には、心中をお察しすると共に一刻も早い解決をお祈り致します。
事件の概要は数ある報道にお任せし、今回のキーワードの中にある「インビザライン 」と「詐欺的事件」についてコメント致します。実は私個人にとっても両方とも関係がある内容でしたので、あえてコメントさせて頂きました。
一つ目の「インビザライン」は私も治療に取り入れていますが、今回の事件でも誤解が生じているからです。
二つ目の「詐欺的事件」に関しては、実は私自身も同様の事件に巻き込まれた事があります。
一つ目のインビザラインへの誤解とは、TV報道の中で契約書が映し出され、まるでインビザラインが詐欺を行なったかの様にも見える様な、誤解につながる映されかたでした。さらに歯科医師の間でも様々な誤解が生じています。
そもそも「インビザライン」は何かと云うと、矯正歯科治療に使うマウスピースの事で、目立たずに外して食事ができるので、世界中でとても多くの人が「インビザライン」での矯正治療を始めています。その「インビザライン」を使う事で、目立たずにキレイになりたいと云う被害者の方々の心理を巧みに利用したのでしょう。とても許しがたい事だと感じると共に、事件の報道で流される事で「インビザライン=悪」の様な誤解が生じる事を心配しています。
「インビザライン」はあくまで道具でしかなく、その道具を扱う人次第で「クスリ」にも「毒」にもなります。歯科業界でも「インビザライン」は楽な治療と誤解されている事が多いのですが、将棋の一手から王手までを考える様に綿密な治療計画が立てられなければ使えない道具だと思っています。矯正治療に熟練していない歯科医師が手にする事で、「クスリ」ではなく「毒」になることもあります。
二つ目の「詐欺的事件」は、実は20年ほど前に私自身が同様の詐欺に引っかかりそうになりました。
私が歯科医院を開業した直後に、あるA社から電話がかかってきました。
その内容とは、歯科医院の待合室に液晶のテレビをA社指定のローンで買い、そこに字幕放送でCMを流すとCMの配信料として、その液晶テレビの代金をCM管理会社のB社が肩代わりしてくれると云うことでした。当時はまだブラウン管TVが主流で、液晶テレビは数十万する代物でしたので、それがタダで手に入ると思うと若かった私は直ぐに飛びつきました。
結果的に詐欺に引っかからなかったのは、幸いにもA社が指定したローンが通らなかったからです。まだ歯科医院をオープンしたばかりの私には、ローンを組めるだけの信用が足りませんでした。
とてもガッカリして何となく家でテレビ見ていると、着物のモニターをすると着物の代金300万円を肩代わりすると云う詐欺の報道が流れて来ました。ハッとして、通らなかったローンの申し込み用紙を見ると、なんと数十万円の液晶テレビの代金は数百万円と書かれていました。念のためA社に行ってみると、A社は当然の様にもぬけの殻となっていました。
A社の指定したローン会社はA社とは別のC社で、A社とは全く違う普通のローン会社だったため、ローン会社C社はいわゆる「善意の第三者」というA社の責任を取る必要が無い立場でした。つまり、もしA社が詐欺をしていても被害者はC社へお金を払う義務があります。今回の「矯正歯科の詐欺的事件」も治療を行なっていたクリニックは無くなってしまっていますが、被害者の方々の借金だけが残ったのは、おそらく被害者の方々はローン会社との契約もしているのだと思います。
また、今回「詐欺的事件」と報道され、詐欺事件ではなく「的」がている理由は、この手の事件は「詐欺」して扱うのするのがとても難しいからです。私が引っかかりそうになった詐欺的事件で、私以外に実際に被害に遭われた方々も、最初はB社からの振り込みが有った様です。B社は被害者へ数回のモニター料金を支払い、その後も支払うと言い続ける事で、事件にはならないそうです。
本当に嫌な事ですが、この様な「詐欺的事件」は私達が知らない所でもたくさん起きているそうです。もし同じ様な事を耳にしたら、私の様に何も考えずに契約したりせず、必ず周囲の人に相談して下さい。
今回の事も早く解決に向かう事を心からお祈り致します。
神崎 寛人
【インビザラインについて】
当院でご提供している「インビザライン社製・マウスピース型歯科矯正装置」は海外で製作されているため、日本の歯科技工士法で定める歯科技工物にも、医薬品医療機器等法で定める医療機器にも該当していません。医薬品医療機器等法の対象外である事から、医薬品副作用被害救済制度の対象となりません。当院ではインビザライン社製・マウスピース型歯科矯正装置の有効性を認め、歯科医師の全面的な責任において使用されています。
【入手経路等】
米国アライン・テクノロジー社の日本法人インビザライン・ジャパン株式会社より、歯科医師の責任において入手しています。
厚生労働省ホームページ
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/index.html
【国内の承認医療機器等の有無】
国内においてインビザライン社製・マウスピース型歯科矯正装置と同様の性能を有した承認医療機器は多数存在しています。 治療上必要な状況があれば、歯科医師から代替治療の提案を行います。
【諸外国における安全性等にかかわる情報】
米国のFDA(アメリカ食品医薬品局)で1998年に承認されています。リスクとしては、矯正治療全般に共通する、歯の一時的な痛みや違和感・知覚過敏・歯や歯グキ等の口の中の病気・歯の変色の原因となる等が報告されています。現時点で明らかになっていない重大なリスクが存在する可能性があります。
【医薬品副作用被害救済制度】
承認を受けて製造販売されている医薬品・医療機器・再生医療等製品であっても、原則として決められた効能・ 効果、用法・用量及び使用上の注意に従って使用されていない場合は救済対象になりません。
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