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歯医者でレントゲンは撮らない方がいい?矯正にレントゲンが必要な理由
ポーラスター矯正歯科センター北、日本歯科専門医機構認定 矯正歯科専門歯科医の神崎です。
歯列矯正や歯の健診などで歯医者に行くと、口の中の状況を調べるためにレントゲン検査を受けるよう医師から言われることがあります。
特に初めての歯医者を受診する際には、多くの場合レントゲンを撮影することになります。
レントゲンと聞くと放射線や被ばくといったイメージがあるため、患者さまの中にはレントゲンを撮ることに不安を感じる方もいらっしゃるかと思います。
この記事ではなぜ歯の矯正治療でレントゲンを撮影するのかご紹介します。
この記事はこんな方におすすめ
- 歯医者でレントゲンを撮っても大丈夫なのか知りたい
- レントゲンを撮らない場合、断り方を知りたい
- どうして歯の矯正治療でレントゲンを撮るのか知りたい
レントゲンとは?X線やCTとの違いはあるの?
会社や学校の健康診断で胸のレントゲンを撮影した経験がある方は、レントゲンと聞くと写真のことをイメージすると思います。
しかしながらそもそもレントゲンとは何か、X線やCTとの違いはあるのかといった疑問を抱く患者さまもいらっしゃると思います。ここではレントゲンとは何かを簡単にご紹介します。
レントゲンとは簡単にいうと目に見えない光のひとつ
レントゲンとは紫外線や赤外線と同じように電磁波のひとつであり、簡単にいうと目には見えない光と言えます。
レントゲンは目には見えない光の中でも強い力を持っているため、ものを通り抜けることができます。この性質を利用して体の中にある骨や臓器を写しているのが、一般にレントゲン写真と呼ばれているものです。
X線もCTも同じレントゲン
レントゲンとX線は呼び方が違うだけで同じものです。
X線は今から100年以上も前にレントゲンさんという人に発見されました。
発見したときレントゲンさんにも正体がわからなかったため、未知のものという意味でXと名付けたそうです。
レントゲンと呼ばれることが多いのは、X線のことを発見したレントゲンさんにちなんでのことなのです。
CTもレントゲン写真と同じでX線を使って写真を撮りますが、写真を撮る方法が違います。
レントゲン写真は1つの方向からX線を体に当てて撮影します。
CTはいろいろな方向からX線を体に当てて撮影し、撮影した写真をコンピュータで組み合わせて3D画像やさまざまな角度から体を切ったときの画像を作ることができます。
歯の矯正治療でレントゲンから何がわかるの?撮るのを断れる?
歯の矯正治療をする上で歯や歯の周りにある骨の状態を調べることができるレントゲン検査は重要です。
しかしながらレントゲンは放射線の1つであるため、被ばくの観点から検査を受けたくないという患者さまもいらっしゃるかもしれません。
ここでは歯の矯正治療で行うレントゲン撮影で何がわかるのか、レントゲン検査を断ることはできるのかについて紹介します。
当院では主に以下のレントゲン検査を行っております。
- セファログラフィ(頭部規格X線撮影)
- パノラマレントゲン撮影
- CT(Computed Tomography)
セファログラフィ(頭部規格X線撮影)でわかること
- 顎の骨の角度や位置
- 骨格的な問題の特定(上下顎の成長度合い)
- 噛み合わせのズレ
- 成長予測
- 矯正による顔の外見への影響(顔の輪郭、皮膚、筋肉)
セファログラフィは頭部規格X線撮影と呼ばれる検査で、頭の骨の構造を調べるために行います。
規格撮影という名前の通り、写真の撮り方や写真の画質、写真を調べるための方法が世界共通で決められています。決まった方法で検査を行うことで、診断や治療の精度を確保しています。
パノラマレントゲン撮影でわかること
- 歯の位置
- 歯の生えている向き
- 歯の本数
- 虫歯・歯周病・埋伏歯
- 骨の状態
パノラマレントゲン撮影では頭の周りを回りながらX線を顔に当てて写真を撮るため、歯の並びや顎の骨の状態を1枚の写真で見ることができます。
乳歯から永久歯への生え変わりの時期には、まだ生えてきていない永久歯が骨の中でどのくらい成長しているかをパノラマレントゲン写真で確認します。
CT(コンピュータ断層撮影)でわかること
- 立体的な骨の位置
- 骨の薄さや骨質・骨密度
- 歯の根の状態
- 歯の根の周りの骨の状態
- 虫歯・歯周病・埋伏歯
CT(Computed Tomography)はコンピュータ断層撮影といい、セファログラフやパノラマレントゲン写真ではわかりづらい骨の薄さや立体的な歯の位置を調べるために行います。
頭の周りを回りながら撮影した写真をコンピュータ内で合成することで、さまざまな角度の画像を作り出すことができるため、歯の根や歯の周りにある骨の状態を詳しく観察することができます。
歯の矯正治療におけるレントゲン検査のメリット
- 成長状況がわかる
- 永久歯がどのくらい育っているのかがわかる
- 骨格的な問題があるかどうかがわかる
- 噛み合わせの問題があるかどうかがわかる
- 歯や顎の健康状態がわかる
歯の矯正治療では視診や触診、口腔内スキャンなどの検査に加えてレントゲンの検査を行います。
患者さまの中にはレントゲンによる被ばくの影響に不安を感じ、検査を断ることはできないだろうかと考える方もいらっしゃるかと思います。
しかしながら矯正治療において、歯や歯の周りにある骨などの状態を把握しておくことは矯正治療の計画を立てる上でも矯正治療の経過を観察する上でも非常に重要です。
そのため、歯の矯正治療をお考えの場合はレントゲン検査を断ることはあまりおすすめできません。検査を断る場合には医師に検査を受けたくない理由を伝えた上で、矯正にあたって検査を受けるメリットとデメリットを話し合ってお決めになるのがいいかと思います。
歯科でのレントゲン検査のデメリット
レントゲンの検査を受ける上で患者さまが不安に感じているのは、放射線の被ばくによる体への影響だと思います。
歯科で行うレントゲン検査のデメリットも放射線による被ばくが主です。
放射線は目に見えないものということもあり、多くの人の中で危険だというイメージが強いと思います。
当院で行っているレントゲン検査の放射線による被ばく量は多く見積もっても、日本で生活していると浴びるとされる放射線の5%(20分の1)程度です。
当院のレントゲン検査におけるおおよその被ばく量
- セファログラフィ:0.03m Sv/回
- パノラマレントゲン撮影:0.01m Sv/回
- CT:0.04m Sv/回
国際的に定められている被ばくの限度量
- 水晶体:15m Sv/年
- 精巣:100m Sv/回
- 妊娠中の胎児奇形:100m S v/回
*限度量:それ以上の放射線を被ばくすると体に影響が出るかもしれないとされる値
*1Gy=1Svで簡易的に計算
日常生活における放射線被ばくの目安
- 日本での生活:おおよそ1.5m Sv/年
- 魚を食べることによる被ばく:多くて1m Sv/年
- 日本からニューヨークまでの飛行機移動:0.2m Sv/往復
まとめ:歯科矯正治療でレントゲン撮影が必要な理由は歯の状態を知るため
歯科で矯正治療を行う場合、レントゲン検査を行います。
レントゲンを撮影することで放射線による被ばくが起こりますが、歯科でのレントゲンによる被ばくは少ないとされています。
レントゲン写真は他の検査では見えない骨や歯の根っこの部分についても調べられるため、どのように矯正を行っていくか決めるのに重要です。
レントゲンをどうしても撮りたくない場合は断ることも可能ですが、受診した歯科の先生とよく話し合って検査するかどうかを決めてください。
参照:http://saito-dental-miyagi.com/wp-content/uploads/2018/07/20160401.pdf(放射線医学総合研究所「放射線被ばくの早見図」
参照:https://www.tokyo-da.org/images/pdf/1108.pdf(社団法人東京都歯科医師会「歯科治療のX線撮影は安全です!」)
参照:https://rfsystemlab.com/catalogdl/images/brochure/dental/poster/Jmd_191228_PP_MM_poster.pdf(RF「被ばく量の比較」)
参照:https://www.env.go.jp/content/000217278.pdf(環境省「線量限度-放射線限度の枠組み-」)
参照:https://www.env.go.jp/chemi/rhm/current/04-02-01.html(環境省「第4章防護の考え方」)
参照:https://www.icrp.org/docs/P84_Japanese.pdf(ICRP「妊娠と医療放射線」)
監修者
院長 | 神崎 寛人 |
---|---|
経歴 | 東京歯科大学卒業 歯科医師国家資格取得
東京歯科大学矯正学講座 日本矯正歯科学会認定医 取得 こうざき歯列矯正クリニック開業 医療法人社団OMS 理事長就任 日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医) 取得 ポーラスター矯正歯科センター北 名称変更 日本歯科専門医機構認定矯正歯科専門医 |
資格 | 歯科医師 |
所属歯科学会 | 日本矯正歯科学会 |
主なリスクと副作用
痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
その他のリスク・副作用等
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について
【矯正治療により生じるリスクや副作用について】
1.矯正歯科装置を付けた後しばらくは違和感、不快感、痛みなどが生じることがありますが、一般的には数日間~1、2週間で慣れてきます。
2.歯の動き方には個人差があり、予想された治療期間が延長する可能性があります。
3.矯正歯科装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院など、矯正歯科治療には患者の協力が必要であり、それらが治療結果や治療期間に大きく影響します。
4.治療中は矯正歯科装置が歯の表面に付いているため食物が溜りやすく、また歯が磨きにくくなるため、むし歯や歯周病が生じるリスクが高まります。したがってハミガキを適切に行い、お口の中を常に清潔に保ち、更に一般歯科医による定期的な診察が大切です。また、歯が動くと隠れていた虫歯があることが判明することもあります。
5.歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることや歯肉がやせて下がることがあります。
6.極まれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
7.極まれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
8.矯正歯科装置などにより金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
9.治療中に顎関節の痛み、音が鳴る、口が開けにくいなどの症状が生じることがあります。
10.治療の経過によっては当初予定していた治療計画を変更する可能性があります。
11.歯の形の修正や咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
12.矯正歯科装置を誤って飲み込む可能性があります。
13.矯正歯科装置を外す際にエナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
14.動的治療が終了し矯正装置が外れた後に、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやりなおす必要性が生じる可能性があります。
15.動的治療が終了し装置が外れた後に保定装置(リテーナー)を指示通り使用し、歯の位置の変化を抑制しないと、歯並びや咬み合せの「後戻り」や「新たな変化」が生じます。
16.アゴの成長発育により咬み合せや歯並びが変化する可能性があります。
17.治療後に親知らずの影響で歯並びや咬み合せに変化が生じる可能性があります。また、加齢や歯周病などにより歯並びや咬み合せが変化することがあります。
18.矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことはできません。
19.治療の効果が予測と一致しているか確認するため、定期的に診察や検査を行う必要があり、合併症・副作用が発生した場合は、治療方法や使用する矯正装置を変更する場合があります。
【矯正治療と併用する治療方法に関して】
1.不正咬合の改善や将来的に起こりうる口腔内の変化を減少させる等の理由で、歯の抜歯や粘膜、骨格に対する口腔外科手術が必要となる場合があります。
2.矯正治療の過程において、歯の移動効果の容易化や歯の連続性の維持、その他の治療効果の発揮のため、一定期間に全部又は一部の歯に矯正治療用アタッチメントを接着する必要がある場合があります。
3.矯正治療の過程において、歯の移動のための空隙創出のため、歯の抜歯や切削が必要となる場合があります。
4.矯正治療において、歯の形態修正が必要となる場合があります。
5.歯の移動により咬合の変化が生じ、顎の関節に対する保護や治療が必要となる場合があります。
6.治療計画の変更や中断を抑制するために、矯正治療前にう蝕や歯周病に対する治療が必要となる場合があります。
7.上記により、治療計画の延期や休止、中断が必要となる場合があります。
【矯正装置の装着により生じる一般的な副効果に関して】
1.矯正装置の装着後及び着脱動作中、歯肉、舌、頬及び唇に、擦り傷又は痛みが生じる可能性があります。
2.矯正治療開始直後及び途中に歯の痛みを経験します。
3.矯正装置の装着により、患者の発語および発音に影響を与える可能性があります。
4.矯正装置の使用により、一時的に唾液分泌の増加若しくは口の渇きを経験する可能性があります。
5.治療中に噛み合わせが変化し、患者によっては一時的な不快感を感じる可能性があります。
6.矯正装置の使用により、頭部や首の関節及び筋肉、耳それぞれにおいて障害(運動、感覚、疼痛)が生じる可能性があります。
7.治療中、歯根長の短縮が生じる可能性があります。
8.治療中、歯の変色及び着色が生じる可能性があります。
9.装着する矯正装置等を、患者が誤飲又は吸引してしまう可能性があります。
10.矯正装置の装着が、歯、歯槽骨又は歯肉及び歯髄の健康状態に影響を与える可能性があります。
11.矯正装置を除去後、想定外の位置に歯が移動する可能性があります。
12.矯正装置により自浄性が損なわれるため、虫歯や歯周病予防を患者自身が積極的に行う必要があります。
13.矯正装置が破損する確率を下げるため、食事の内容に制限があります。
14.無意識での歯ぎしりやスポーツ等での食いしばりがある場合、矯正装置が破損する可能性が高くなり、矯正装置の破損による痛みや不快感、計画外の治療が必要となる可能性が高まります。
【患者の素因又は治療歴に由来する事柄に関して】
1.特殊な形状の歯が存在する場合、無意識での歯ぎしりやスポーツ等での食いしばりがある場合、治療期間の長期化又は治療結果に悪影響を与える可能性があります。
2.重度の不正咬合および歯列不正がある場合、矯正装置等の破損の可能性が高くなります。
3.複雑な咬合や歯列、およびそれらを含む骨格性の不正咬合の治療は、複数の治療法や矯正装置の付属品を併用する必要があります。
4.重度の歯列不正がある、患者自身での矯正装置の着脱が著しく困難となる場合があります。
5.過去の歯の疾患の治療により治療を受けた歯に関しては、再治療や追加治療、対象部位の周辺を含む範囲への歯科治療が必要となる可能性があります。
6.歯冠が短い場合は、歯の移動に制約が出ることがあり、歯肉への治療により歯を長くする事が必要となる場合があります。
7.矯正治療中に歯肉の位置が変わる事があり、それが事前に予測できない場合があります。
8患者の既存の歯科修復物(補綴物)に対し、交換や形態修正が必要となる可能性があります。
9.使用する矯正装置や器材により、アレルギー症状が生じる場合があります。
10.患者本人の生活習慣や健康状態、医薬品の服用や喫煙や飲酒等の嗜好品が治療効果に影響を与える可能性があります。
11.患者本人の成長や遺伝的傾向により、矯正治療開始前に予測できない変化が治療計画に影響し、計画の変更が必要となる可能性があります。
【矯正治療計画および装置装着・使用方法に関して】
1.患者本人や家族が、治療計画に関して歯科医師およびその他の職員の指示に従わない場合や、矯正装置の使用方法の指示に従わない場合は、治療期間の著しい長期化又は治療結果に悪影響を与え、歯科医師の判断により治療を中止する場合があります。
2.矯正治療において、歯の移動速度および移動範囲に限界があり、事前に予測が困難な場合があります。
3.適正な着脱方法を行わなかった場合、矯正装置が破損変形し再製作が必要となる場合があります。
4.患者本人が、計画的に通院しない場合や計画外の事態が生じた事を連絡しない場合、治療期間の著しい長期化または治療結果に悪影響を与える場合があります。
当院における矯正治療は、検査結果から得られた内容を歯科医学的根拠に基づき立案し、歯の移動計画から適切に選択した矯正装置を用いて行います。使用する矯正装置は、主治医が効果や安全性などについての歯科医学的判断を行い、医院内外で作製された矯正治療器具を治療に使用します。患者本人に使用する機材のほとんどは、日本国内の法律で承認・認証を受けた機材を使用しますが、一部の歯科用機材に関しては海外にて製造および加工されたものも含めて使用し、医薬品副作用被害救済制度の対象にはならず、歯科医師が責任を負い救済を行うものとします。
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