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歯のホワイトニングについて
ポーラスター矯正歯科センター北、日本歯科専門医機構認定 矯正歯科専門歯科医の神崎です。
結婚式といった大切なライフイベントに合わせて、歯並びだけでなく歯の色も美しくしたい。
講演やプレゼンテーションなど、人前で話す機会に備えて歯を白くしたい。
最近、矯正治療と同時に歯のホワイトニングを希望される方が増えています。
ホワイトニングを“アンチエイジング”として捉える方もいます。
子どもの頃の歯は、きれいな乳白色です。
それが年を重ねていくに従って、だんだんと黄ばみが出てきます。
ホワイトニングに限らず、口の中をケアすること全般が若さを保つことに直結するので、ある意味、歯科医療全てがアンチエイジングと言えるかもしれませんね。
しかし、ご自身でどんなに一生懸命歯を磨いて口腔ケアしたとしても、歯の着色は避けられません。
【ホワイトニングの仕組み】
ホワイトニングには2つの方法があります。
①歯に着色した色素の分解
ホワイトニング剤の歯を白くする主成分は、一般的にオキシドールとして知られている過酸化水素です。
消毒用のオキシドールは3%過酸化水素水ですが、ホワイトニングでは30〜35%程度の過酸化水素水を使用します。
この過酸化水素は、歯の表面に沈着した着色物質を無色透明に分解する作用があります。
これにより、黄ばみなどの染み付いた色素が薄く目立たなくなります。
この過程は、皆さんが普段洗濯の時、漂白剤を用いて洋服を漂白するのと同じです。
②歯の表面の処理
歯の表面はエナメル質で覆われており、その内部に黄色みがかった象牙質があります。
エナメル質は半透明であるため、象牙質が透けて見えると、黄ばんで見えます。
ホワイトニング剤には、歯の表面のエナメル質を曇りガラス状にする効果があるので、黄色みがかった象牙質が透けにくくなり、歯が白く見えるようになります。
【ホワイトニングの種類】
ホワイトニングには大きく分けて4種類。
①ホームホワイトニング
歯科医院で販売されているホワイトニング剤を入手し、自宅でマウスピースを使って行うホワイトニングのことです。
オフィスホワイトニングに比べると扱える過酸化水素濃度が低いため、効果を実感するまで2週間〜1ヶ月程度かかります。
白くなるスピードはゆっくりですが、毎日じっくり薬剤を浸透させて歯の内部を白くしていくことができます。
後戻りもゆっくりです。
②オフィスホワイトニング
全ての施術を歯科医院で行うホワイトニングのことです。
歯の表面のエナメル質を曇りガラス状にすることができる施術のため、1回の施術で白さを大きくアップすることが可能です。
オフィスホワイトニングは一気に白くした分、比較的戻りが早いのも特徴です。
③デュアルホワイトニング
ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの両方を行うホワイトニングのことです。
ホームホワイトニングで歯の内部をしっかり白くして、オフィスホワイトニングで歯の表面の処理を行なうため、効果の実感も早く後戻りが遅いという双方のメリットを兼ね備えています。
④セルフホワイトニング
歯科医師の在籍しないサロンなどで行うホワイトニングです。
過酸化水素を使ったホワイトニングは認められておらず、施術も自分で行う形式です。
主にステイン除去が目的の薬剤となり、ホワイトニング後のステインケアとして後戻りを抑えるために利用するのが効果的です。
【歯科医院とサロンの違い】
審美歯科治療の代名詞ともいわれる「ホワイトニング」は、歯科だけでなく美容分野でも欠かせない分野となっています。
また、「ホワイトニング」という言葉に明確な定義がないため、口腔ケア商品として市販されているホワイトニング用歯磨剤、研磨剤や洗口剤でも歯科治療で行うのと同じ「ホワイトニング」に分類され、幅広く認知されています。
最近では、美容院やエステサロンでもホワイトニングを取り入れているところも徐々に増えてきているようです。
ここで疑問なのが、通常歯科医院で行われるべきはずの「ホワイトニング」を美容院やエステサロンでもできるのか?ということです。
もちろん、歯科医院で行われているホワイトニングと同じことを、美容院やエステサロンでは行うことはできません。
それは、歯科で使用するホワイトニングの薬剤には「過酸化水素」という歯科医院でしか扱うことのできない薬品が使用されているためです。この薬品は、薬機法と云う法律でキチンと安全性や取り扱い方法が管理され、厚生労働省の認可を受けたものです。
歯科において歯を白くするというのは、過酸化水素を使ってエナメル質から象牙質表層まで達し、歯の内部まで着色した色素を分解すること。
つまり、薬液が歯の内部に入り込んで、歯の色を根本から漂白できる「本当のホワイト二ング」というのは、歯科医院でしかできないことになります。
それでは、美容業界で行っている「ホワイトニング」とは何なのでしょうか?
歯科医院以外で使用されているホワイトニングの薬剤は「ポリリン酸」です。
ポリリン酸は色素分解酵素の一つで、食品添加物としても、冷凍食品、ハム、ソーセージなどにも使用されることもあり、劇物等の使用制限をされていないために誰でも使用することができます。
このポリリン酸は、とくに有効なキレート作用(=体内の有害物質を排出しやすい形に変える働き)を有しますが、過酸化水素のように象牙質の近くまで入り込むことはなくエナメル質表層の色素のみ分解するため、一般的にはその効果は小さいといえます。
したがってポリリン酸の効果は、歯科医院において歯の表面をクリーニングする程度と考えられます。
【ホワイトニングの“後戻り”】
ホワイトニングの後戻りとは、簡単に言うとホワイトニングする前の歯の色へと戻ってしまうことです。
ホワイトニングには後戻りがつきものですが、これを軽減することで白さを長く保つことができます。
後戻りには2種類あります。
①再着色による後戻り
歯は飲食などによって、いつも着色しやすい環境にさらされています。
したがってホワイトニング後も時間の経過とともに元の色へと戻っていきます。
しかし、食生活やセルフケアを工夫したりすることで、後戻りを遅らせることが可能です。
②再石灰化による後戻り
ホワイトニング剤の働きでエナメル質を曇りガラス状にすることはお伝えしましたが、こちらも時間の経過とともに元の表面状態に戻っていきます。
エナメル質はミネラル分の消失(脱灰)と再形成(再石灰化)を繰り返していて、この再石灰化の作用によって、元のような表面に戻っていきます。
【“後戻り”を軽減するためには】
ホワイトニングを終えた直後から歯は着色したり、エナメル質の状態が元に戻ったりします。
そのため、後戻りを少なくすることが白さをキープする上で1番大切です。
①ホワイトニング直後は要注意!
ホワイトニング直後は、歯の表面を覆うペリクルといわれるタンパク質の膜が過酸化水素によって剥がされているため、特に着色しやすい状態です。
唾液中の成分によってペリクルが再生されるには約1日かかります。
②着色しやすい食べ物に注意!
着色しやすい食事を好んでとっている方は、食生活を少し変えるだけでぐっと後戻りを軽減できます。
③沈着する前に着色汚れをケア!
着色汚れ(ステイン)は、歯の表面のペリクルに色がつき、これが積み重なると歯の内部に沈着していきます。
したがって、汚れが沈着する前にしっかりとケアすることで、後戻りを軽減できます。
着色汚れを除去する歯磨き粉や、歯科医院での定期的なクリーニングをすることで、沈着を防ぐことができます。
④定期的なメンテナンスで白さをキープ!
半年くらいを目安に、定期的な追加のホワイトニングをすることによって、白さのレベルをキープします。
【ホワイトニング中に気をつけたい食事】
ホワイトニングで白い歯を手に入れても、食事に気をつけなければまた着色汚れがついてしまいます。
ホワイトニング直後は特に注意が必要です。
ホワイトニング後いつも通りに食事をとることは問題ありませんが、白さを維持するためには着色しやすい食品は避けることをお勧めします。
では具体的にどのようなものが着色しやすいのでしょうか。
①唾液に色がつく食材や調味料
例:しょう油、お味噌、ソース、焼肉ダレ、緑黄色野菜etc
一般に、食材や調味料そのものの色が濃いものは唾液に色がつきやすく、その唾液の色が歯に着色してしまいます。
調味料は塩やハーブスパイスにすると良いかもしれません。
②ポリフェノールやアントシアニンを含む食品
例:赤ワイン、ブドウ、チョコレート、イチゴ、ブルーベリーetc
ポリフェノールを多く含む食品は着色汚れが最もつきやすいため、特にホワイトニング後は避けましょう。
③タンニン、カテキンを含む食品
例:コーヒー、ウーロン茶、紅茶、緑茶、ほうじ茶etc
タンニンもポリフェノールの一種です。
食器に茶渋がつくように、歯を着色する可能性があります。
④イソフラボンを含む食品
例:豆腐、納豆、豆乳etc
イソフラボンもポリフェノールの一種です。
ポリフェノールは歯に色素沈着を起こしやすい物質のため、元の食品の色が濃くなくても、歯の黄ばみに結びつきます。
豆腐などは色が白く着色しにくいようにみえますが、実は注意が必要です。
⑤酸性食品
例:お酢、トマト、レモン、わさび、からし、マスタード、ケチャップ、カレー(香辛料) etc
歯に刺激となるような酸性の強い食品は避けた方が良いでしょう。
特にお酢や柑橘系の原料を使ったドレッシング、ビタミンCを含んだ栄養ドリンクや炭酸飲料などは避けるようにしましょう。
【着色しにくい食事】
ホワイトニング中に避けた方が良い食べ物は、唾液に色がつくような色の濃いもの、タンニンやポリフェノールを含むもの、刺激の強い酸性食品です。
それをもとに、朝食、昼食、夕食にお勧めのメニューをいくつかご紹介いたします。
ポイントはなるべく色が薄い、もしくは白い食べ物を選んで食べることです。
~朝食~
食パンにはジャムではなく、バターやマーガリンで牛乳と一緒に。
~昼食~
ランチにパスタを食べるなら、白いホワイトクリームソース系を選びましょう。
ソースを使わないペペロンチーノもおすすめです。
ラーメンなら、醤油や味噌よりも塩ラーメンを食べましょう。
~夕食~
白米は問題ありません。
焼き肉や焼き鳥は、塩かコショウで味付けします。
白身魚のソテーも良さそうです。
レタス、大根などを使ったサラダは問題ありませんが、酸性のトマトは入れないようにしましょう。
ドレッシングはお酢がマイルドなマヨネーズなどがおすすめ。
そして、唐辛子の色素が強いキムチは避けます。
飲み物は、白ワイン、日本酒や焼酎。
最も着色しない飲み物は水です。
おつまみは、白い乳製品=チーズなどが良いでしょう。
【着色の強い食べ物を食べたときの対処法】
いくら注意していても、着色しやすい食べ物を食べることはあると思います。
そんな場合でも慌てずに対処する方法があります。
①着色しやすい食事をしたら
すぐに歯を磨くことが大事です。
着色汚れ(ステイン)除去用歯磨き粉や、ホワイトニング用歯磨き粉などを使うとさらによいでしょう。
また、歯医者さんで定期的なクリーニングを受けるようにするとより安心です。
② 着色しやすい食事をとる前の対処法
どうしても食べたいものがあるときは、コップ一杯の水を飲んでから食べるという方法があります。
口腔内が乾いているほうが着色しやすいので、湿らせてから食べることで着色しにくい環境を作ります。
歯の白さをキープするポイントは、食生活の改善とセルフケア(着色汚れ(ステイン)が沈着するのを未然に防ぐこと)が大切です。
でも、食事内容に神経質になりすぎないように、上手にコントロールしながらホワイトニングを楽しみましょう。
【着色や汚れを防ぐ歯磨き粉の選び方】
着色しやすい食事を摂ったときの対処法としてやはり歯磨きが大切です。
歯磨き粉選びのポイントは3つ。
①研磨剤のマイルドなもの
研磨剤の成分が強いと汚れをしっかり落とせると思いがちですが、実はエナメル質の表面に細かい傷を付けてしまうことになり、かえって着色しやすくなります。
研磨剤の粒子が細かいものや、研磨剤を使っていない歯磨き粉を選びましょう。
②ハイドロキシアパタイト配合
ハイドロキシアパタイトには、歯の再石灰化(ミネラル分の再形成)を促す作用があります。
これにより、歯の表面の細かい傷なども修復されステインが沈着しにくくなります。
また、歯垢を落とす作用もあります。
③ポリエチレングリコール配合
ポリエチレングリコールは、歯の黄ばみを落とす成分となります。
特に、喫煙などによる黄ばみの除去に効果が期待できます。
歯磨きは、虫歯予防だけではなくホワイトニングにとっても重要だということがお分かり頂けたと思います。
歯磨きの仕方についての確認や、歯ブラシだけでは落とせない汚れをクリーニングするため、歯科医院での定期健診をおすすめします。
監修者
院長 | 神崎 寛人 |
---|---|
経歴 | 東京歯科大学卒業 歯科医師国家資格取得
東京歯科大学矯正学講座 日本矯正歯科学会認定医 取得 こうざき歯列矯正クリニック開業 医療法人社団OMS 理事長就任 日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医) 取得 ポーラスター矯正歯科センター北 名称変更 日本歯科専門医機構認定矯正歯科専門医 |
資格 | 歯科医師 |
所属歯科学会 | 日本矯正歯科学会 |
主なリスクと副作用
痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
その他のリスク・副作用等
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について
【矯正治療により生じるリスクや副作用について】
1.矯正歯科装置を付けた後しばらくは違和感、不快感、痛みなどが生じることがありますが、一般的には数日間~1、2週間で慣れてきます。
2.歯の動き方には個人差があり、予想された治療期間が延長する可能性があります。
3.矯正歯科装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院など、矯正歯科治療には患者の協力が必要であり、それらが治療結果や治療期間に大きく影響します。
4.治療中は矯正歯科装置が歯の表面に付いているため食物が溜りやすく、また歯が磨きにくくなるため、むし歯や歯周病が生じるリスクが高まります。したがってハミガキを適切に行い、お口の中を常に清潔に保ち、更に一般歯科医による定期的な診察が大切です。また、歯が動くと隠れていた虫歯があることが判明することもあります。
5.歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることや歯肉がやせて下がることがあります。
6.極まれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
7.極まれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
8.矯正歯科装置などにより金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
9.治療中に顎関節の痛み、音が鳴る、口が開けにくいなどの症状が生じることがあります。
10.治療の経過によっては当初予定していた治療計画を変更する可能性があります。
11.歯の形の修正や咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
12.矯正歯科装置を誤って飲み込む可能性があります。
13.矯正歯科装置を外す際にエナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
14.動的治療が終了し矯正装置が外れた後に、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやりなおす必要性が生じる可能性があります。
15.動的治療が終了し装置が外れた後に保定装置(リテーナー)を指示通り使用し、歯の位置の変化を抑制しないと、歯並びや咬み合せの「後戻り」や「新たな変化」が生じます。
16.アゴの成長発育により咬み合せや歯並びが変化する可能性があります。
17.治療後に親知らずの影響で歯並びや咬み合せに変化が生じる可能性があります。また、加齢や歯周病などにより歯並びや咬み合せが変化することがあります。
18.矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことはできません。
19.治療の効果が予測と一致しているか確認するため、定期的に診察や検査を行う必要があり、合併症・副作用が発生した場合は、治療方法や使用する矯正装置を変更する場合があります。
【矯正治療と併用する治療方法に関して】
1.不正咬合の改善や将来的に起こりうる口腔内の変化を減少させる等の理由で、歯の抜歯や粘膜、骨格に対する口腔外科手術が必要となる場合があります。
2.矯正治療の過程において、歯の移動効果の容易化や歯の連続性の維持、その他の治療効果の発揮のため、一定期間に全部又は一部の歯に矯正治療用アタッチメントを接着する必要がある場合があります。
3.矯正治療の過程において、歯の移動のための空隙創出のため、歯の抜歯や切削が必要となる場合があります。
4.矯正治療において、歯の形態修正が必要となる場合があります。
5.歯の移動により咬合の変化が生じ、顎の関節に対する保護や治療が必要となる場合があります。
6.治療計画の変更や中断を抑制するために、矯正治療前にう蝕や歯周病に対する治療が必要となる場合があります。
7.上記により、治療計画の延期や休止、中断が必要となる場合があります。
【矯正装置の装着により生じる一般的な副効果に関して】
1.矯正装置の装着後及び着脱動作中、歯肉、舌、頬及び唇に、擦り傷又は痛みが生じる可能性があります。
2.矯正治療開始直後及び途中に歯の痛みを経験します。
3.矯正装置の装着により、患者の発語および発音に影響を与える可能性があります。
4.矯正装置の使用により、一時的に唾液分泌の増加若しくは口の渇きを経験する可能性があります。
5.治療中に噛み合わせが変化し、患者によっては一時的な不快感を感じる可能性があります。
6.矯正装置の使用により、頭部や首の関節及び筋肉、耳それぞれにおいて障害(運動、感覚、疼痛)が生じる可能性があります。
7.治療中、歯根長の短縮が生じる可能性があります。
8.治療中、歯の変色及び着色が生じる可能性があります。
9.装着する矯正装置等を、患者が誤飲又は吸引してしまう可能性があります。
10.矯正装置の装着が、歯、歯槽骨又は歯肉及び歯髄の健康状態に影響を与える可能性があります。
11.矯正装置を除去後、想定外の位置に歯が移動する可能性があります。
12.矯正装置により自浄性が損なわれるため、虫歯や歯周病予防を患者自身が積極的に行う必要があります。
13.矯正装置が破損する確率を下げるため、食事の内容に制限があります。
14.無意識での歯ぎしりやスポーツ等での食いしばりがある場合、矯正装置が破損する可能性が高くなり、矯正装置の破損による痛みや不快感、計画外の治療が必要となる可能性が高まります。
【患者の素因又は治療歴に由来する事柄に関して】
1.特殊な形状の歯が存在する場合、無意識での歯ぎしりやスポーツ等での食いしばりがある場合、治療期間の長期化又は治療結果に悪影響を与える可能性があります。
2.重度の不正咬合および歯列不正がある場合、矯正装置等の破損の可能性が高くなります。
3.複雑な咬合や歯列、およびそれらを含む骨格性の不正咬合の治療は、複数の治療法や矯正装置の付属品を併用する必要があります。
4.重度の歯列不正がある、患者自身での矯正装置の着脱が著しく困難となる場合があります。
5.過去の歯の疾患の治療により治療を受けた歯に関しては、再治療や追加治療、対象部位の周辺を含む範囲への歯科治療が必要となる可能性があります。
6.歯冠が短い場合は、歯の移動に制約が出ることがあり、歯肉への治療により歯を長くする事が必要となる場合があります。
7.矯正治療中に歯肉の位置が変わる事があり、それが事前に予測できない場合があります。
8患者の既存の歯科修復物(補綴物)に対し、交換や形態修正が必要となる可能性があります。
9.使用する矯正装置や器材により、アレルギー症状が生じる場合があります。
10.患者本人の生活習慣や健康状態、医薬品の服用や喫煙や飲酒等の嗜好品が治療効果に影響を与える可能性があります。
11.患者本人の成長や遺伝的傾向により、矯正治療開始前に予測できない変化が治療計画に影響し、計画の変更が必要となる可能性があります。
【矯正治療計画および装置装着・使用方法に関して】
1.患者本人や家族が、治療計画に関して歯科医師およびその他の職員の指示に従わない場合や、矯正装置の使用方法の指示に従わない場合は、治療期間の著しい長期化又は治療結果に悪影響を与え、歯科医師の判断により治療を中止する場合があります。
2.矯正治療において、歯の移動速度および移動範囲に限界があり、事前に予測が困難な場合があります。
3.適正な着脱方法を行わなかった場合、矯正装置が破損変形し再製作が必要となる場合があります。
4.患者本人が、計画的に通院しない場合や計画外の事態が生じた事を連絡しない場合、治療期間の著しい長期化または治療結果に悪影響を与える場合があります。
当院における矯正治療は、検査結果から得られた内容を歯科医学的根拠に基づき立案し、歯の移動計画から適切に選択した矯正装置を用いて行います。使用する矯正装置は、主治医が効果や安全性などについての歯科医学的判断を行い、医院内外で作製された矯正治療器具を治療に使用します。患者本人に使用する機材のほとんどは、日本国内の法律で承認・認証を受けた機材を使用しますが、一部の歯科用機材に関しては海外にて製造および加工されたものも含めて使用し、医薬品副作用被害救済制度の対象にはならず、歯科医師が責任を負い救済を行うものとします。
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