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インビザラインって何?
インビザラインって何?*
一言で云うと、インビザライン*とはスマートトラックと云う特殊な新材料でできた矯正用のマウスピース(アライナー)を作る会社のサービスの事です。
スマートトラックは、熱可塑性ポリウレタンとコポリエステルと云う、とても薄いシート状のフィルムを層状に貼り合わせて一枚にしてあります。ポリウレタンは、引っ張る力や摩耗に強く、熱で形を変えることができる素材です。長い年月はかかりますが、水分による分解や空気中の窒素、塩分や紫外線、微生物などにより、徐々に分解されていきます。コポリエステルは、高純度の医療用プラスチックでポリカーボネートの様な衝撃への耐久性と透明感を持ちながら、環境ホルモンとして生体に影響するBpAビスフェノールAは一切含まれない安全性の高い素材です。
インビザライン*のサービスは、そのアライナーを作る事だけでなく、治療後の歯のシミュレーションや治療の過程を予測するアプリやクラウドを組み合わせて、計画的に矯正治療を支援するシステムです。
歯並びや噛み合わせを治す矯正の治療の原理は単純で、歯を動かしたい方向に「ひたすら力をかけ続ける」それだけで歯は動きます。
自分で歯を押し続ければ歯は動きますが、正確に押すことはとても難しいので、道具が必要です。ワイヤーやマウスピースの弾力性を利用して歯に力を加えて歯を動かすのが一般的な矯正治療です。透明なマウスピースの弾力を利用して歯を動かす道具の一つに、アライナーがあります。
ますます分からなくなりましたか?
矯正の歴史は数百年前から有りますが、100年くらい前にアメリカのアングル先生が考えた、エッジワイズ法と言うワイヤーを使う治療法がこれまではメジャーでした。ワイヤーの矯正はとても優れた治療法ですが、針金を口の中に装着するので、歯グキを傷つけたり虫歯になり易いなど、それなりにデメリットも有ります。
もう少しシンプルな治療法が無いか?と半世紀ほど前に日本人の吉井修先生が、弾力性の有るマウスピースで歯を動かす方法を考えました。それがマウスピース矯正の始まりでした。それでも、正確に歯の位置をコントロールするには精密な道具が必要です。
最近では、より薄く精密なアライナーというマウスピースで歯を動かす方法が急速に普及しています。アライナーも昔は人が手作業で作っていましたが、最近になって3Dスキャナーや3Dプリンターの精度が飛躍的に良くなった事で、人が作るよりもコンピュータや3Dプリンターで作った方が正確に作れる様になりました。私達は、インビザラインが登場するよりも前からアライナーを作っていますが、当時は全て人が手作業で作っていました。
その当時の手作業よりも現在の3Dスキャンや3Dプリント、IT技術を使った方がもっと正確で、患者さんにはたくさんのメリットが有ると痛感しています。
インビザラインは、精密なアライナーを歯科医師や歯科技工士の代わりに作ってくれるアメリカのIT会社の製品です。AppleやGoogleなどの様に、最近のコンピュータ技術やIT技術をふんだんに使って急成長した企業で、世界中にアライナー製作のサービスを提供しています。
ところが実際には、歯医者さんに行ってインビザライン*の相談すると、「あなたの歯はインビザライン*では治らない」とか、「インビザライン*でも充分に治ります」とか、治療費も安かったり高かったり、行く先々で言われる事が違います。
なぜ歯医者さんによって、同じインビザライン・アライナー*でも、言う事が違うのでしょうか?
それはインビザライン・アライナー*では、歯の動かし方をそのクリニックの歯科医師が決めるからです。アライナーの作り方は、発注する歯科医師の知識や経験で全て決まってしまうからです。
優れた筆が有れば、誰でも綺麗な字が書ける訳ではありません。インビザライン*のアライナーは、筆と同じです。どんな治療でも、確実で良い結果を望むので有れば、矯正の知識と経験の両方がとても大切です。
【インビザラインについて】
当院でご提供している「インビザライン社製・マウスピース型歯科矯正装置」は海外で製作されているため、日本の歯科技工士法で定める歯科技工物にも、医薬品医療機器等法で定める医療機器にも該当していません。医薬品医療機器等法の対象外である事から、医薬品副作用被害救済制度の対象となりません。当院ではインビザライン社製・マウスピース型歯科矯正装置の有効性を認め、歯科医師の全面的な責任において使用されています。
【入手経路等】
米国アライン・テクノロジー社の日本法人インビザライン・ジャパン株式会社より、歯科医師の責任において入手しています。
厚生労働省ホームページ
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/index.html
【国内の承認医療機器等の有無】
国内においてインビザライン社製・マウスピース型歯科矯正装置と同様の性能を有した承認医療機器は多数存在しています。 治療上必要な状況があれば、歯科医師から代替治療の提案を行います。
【諸外国における安全性等にかかわる情報】
米国のFDA(アメリカ食品医薬品局)で1998年に承認されています。リスクとしては、矯正治療全般に共通する、歯の一時的な痛みや違和感・知覚過敏・歯や歯グキ等の口の中の病気・歯の変色の原因となる等が報告されています。現時点で明らかになっていない重大なリスクが存在する可能性があります。
【医薬品副作用被害救済制度】
承認を受けて製造販売されている医薬品・医療機器・再生医療等製品であっても、原則として決められた効能・ 効果、用法・用量及び使用上の注意に従って使用されていない場合は救済対象になりません。
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